染織家・中野みどりの仕事

「紬きもの塾」の記録や紬織、きもの、工芸、自然、平和を綴ります

2015-01-01から1年間の記事一覧

節糸を巻く

今年も暮れようとしています。工房は本日が仕事納めです。先月の染めの仕事の後は織物設計をし、あとは糸をひたすら巻き、整経、仮筬、巻き込み、経て継をしていました。糸巻きは一番簡単で単純な仕事のように思うかもしれませんが、節糸の扱いはこれがなか…

第9回紬きもの塾――着物を着る

今年度の紬塾も終盤になりようやく着物を実際に着るところへ来ました。 素材のこと、染め、織りのこと、とことん着ていく布そのものについても学び、いよいよ着ることの実践です。 着付け教室に通って自分で着て来られる方もありますし、本などで覚えた方も…

冬樹を染める

11月下旬から2週間ずうっと糸染をしていました。冬の色を染めています。 庭木の剪定を2回に分けてもらいました。染色するために、新しい染材を使いたいからです。 今回は木斛、桜、柿、リンゴを染めました。 現在部屋の中は空気酸化させるために竿にかけられ…

第8回紬きもの塾ーー布を織る

初冬の景色の中で、先々週の土、日2日間に渡り、機織りの実習をしました。 その報告です。(上の画像は、庭の真ん中に物干し竿で見苦しいですが、、糸を干すために最優先の場所なのです。。。^^;) いつものように3寸ほどの布をそれぞれの設計図を元に織り…

特別展「女わざと自然とのかかわり」―農を支えた東北の布たち―

東京農業大学の食と農の博物館で開催されている、「女わざの会」の展示のお知らせです。 特別展「女わざと自然とのかかわり」―農を支えた東北の布たち― 「食と農」の博物館 1階企画展示室 ~3月13日(日)まで。詳細はリンク先をご覧下さい。 森田珪子さんを…

第7回紬きもの塾――取合せについて

11月初旬に行われました紬塾の報告が遅くなりました。 いつものように取合せについての話とワークショップ、そして着物を着る以前の足袋や下着類の素材、選び方などについても話ました。 日本の取合せ文化は異なる素材や質感、形、色などを絶妙のバランス、…

第6回紬きもの塾ー織物設計

今回は織物設計を中心に講義しました。 画像の上部の白く見える糸はみなさんが紬いで白樫で白汚し程度に染た糸です。 このあと糊も生麩と布海苔で付けてもらいました。 糊を付け、糸の波状形を戻してありますのでふっくらチリチリ、力強いとても良い糸になり…

「紬の会」自然を着るー秋冬コレクションより ②

11月初旬からの「紬の会」に向け、帯揚げも染めています。 玉ねぎ外皮、亜仙薬、茜などで染めたものです。 秋の澄んだ日差しの中でとても綺麗です。 写真技術があれば、オートではなくマニュアルで撮ればもう少し鮮やかさを再現できるのかもしれませんが残念…

「紬の会―自然を着る」秋冬コレクションより ①

工房の桜の木の木漏れ日が部屋の中まで差し込むようになってきました。 織り上がった桜染の帯2本をその午前中の光の中で撮影しました。 秋の光の中で糸も色も落ち着いた輝きを放っていました。 以前のブログにも書きましたが絹糸は断面が三角形のせいでしょy…

第5回紬きもの塾ー白樫、梨の木で初秋を染める

工房の萩も花はそろそろ終わりです。 本格的秋を前にしたこの日曜日に自分で紬いだ糸や古い半衿、帯揚げを白樫と梨の小枝で染める実習をしました。 いつもは七月の桜の枝、葉を使うことが多いのですが、今期は梨、白樫を使いました。 今年は9月下旬の染日程…

武蔵野美術大学特別講義――「紬きもの塾移動教室⑥」

先日、武蔵野美術大学工芸工業デザイン科テキスタイルの学生に特別講義を今年もしてきました。 毎年話の内容はほぼ決まっているのですが、今年は後半の着物を着ることについての話のところで、自分の半幅帯を持ってきた学生には、結び方を1回見てもらい、あ…

秋色の吉野格子帯を織ります

工房では帯の制作を続けています。 春には春の、夏には夏の、秋には秋のもの・・を織るのが本当は一番好きです。 販売的にはもっと早く作ってシーズン前にお見せしないといけにのですが、^^; 作る立場になるとその「今」という時の光や空気の中でのギリギリ…

金沢城――時代を超えた石垣の美

先日能登半島を訪ねた帰りに、金沢城公園の石垣を見てきました。 といってもちょっと時間があったので外周と城内を急ぎ足で回ってきただけなのですが。。。 色々な石積みの方法や石の形があって見ても見ても飽きませんでした。 どうやって強度をもたせ積み上…

第4回紬きもの塾―――糸をつむぐ

この夏東京では最高気温となった今週の日曜日に紬塾第4回「糸をつむぐ」が行われました。 本当に暑い日でしたが岐阜や愛知からの参加者も頑張って来てくださいました。 皆さん本当に真剣に毎回の講座に向き合って参加してくださりありがたいことです。 私は…

暑さ対策衣食住③――ヨシズ効果

暑中お見舞い申し上げます。 大変な暑さが続いています。 お盆休みまであと2週間、頑張って仕事をしています。 工房ではエアコンを原則使いませんので、様々な工夫をして少しでも快適に仕事ができるようにしています。 そのひとつがヨシズです。2階ベラン…

ヘンプ(大麻)の力!ーーヘンプシーツを手縫いする会

一昨日、紬塾有志の方と運針の練習を兼ね、これからの季節に特に爽やかなヘンプの生地を使いシーツを手縫いしました。 まずはヨコ糸1本を抜いて地の目を通して布はしを真っ直ぐに裁ちました。 それから三つ折にして上下2本の運針です。 折り跡をつけるとき…

綜絖通し、筬通し

織物の仕事は細かな作業の連続です。 特に綜絖と言われる経糸を上下に開口させるための仕掛けの穴に綾から糸一本一本を取り出し順番を間違えないように通す作業は大変です。 単純な平織りの通し込みならまだ良いのですが、数枚ある綜絖の順番が複雑な変化組…

第3回紬きもの塾 とことん着尽くす・麻の伊達じめを縫う

紬塾第3回目はいつものように着物の更生についてと麻の伊達じめ(長襦袢用)を縫いました。 6尺の運針ですが‐‐‐‐‐・やはり時間がかかりますた。毎回難所ですね。 この方は和裁の経験が有り、くけ台持参で印付けからサッサっと進めていました。 しかし、、、…

第2回紬きもの塾 糸の力、色の神秘

ご報告が遅れましたが、個展の準備のあわただしい最中、第2回の紬塾が先月行われました。 いつものように私の紬に使う糸や真綿をじっくり見てもらい、感触や、臭いをかいだり糸の観察から始めてもらいました。 繭一つから糸を繰り出すことと、真綿から糸を…

単衣の紬を長く愉しむ

個展の会期中は単衣の自作の紬三枚に帯を毎日替えて過ごしました。 立体感のある中肉厚のしっかりした紬は真冬と盛夏を除いて長く着ることができます。 一枚の単衣紬を襦袢と羽織るものを替えて合理的に愉しみたいです。 5月とはいえ気温の高い日が続いたの…

「美しい布を織る‘15」展が終了しました

三年前に上梓しました作品集『樹の滴――染め、織り、着る』の出版記念をかねた個展「美しい布を織る‘15」がお陰さまで無事終了しました。 お忙しい中ご都合をつけてご来場くださいました皆様、関係者の方々ありがとうございました。 たくさんの方と作品や着物…

作品集『樹の滴――染め、織り、着る』出版記念「美し布を織る’15」展お知らせ②

編み方: 左/三本飛び縦網代と三本飛び横網代の構成 右/二本飛び透かし網代 個展のサブコーナーに出品していただきます竹かごバッグ(林まさみつ作)をご紹介します。 五月晴れの午後に別府から竹かごバッグが大きなダンボール箱で届きました。 軽いんですけ…

「美しい布を織る‘15」展のお知らせ①

――作品集『樹の滴――染め、織り、着る』出版を記念して―― {美しい布を織る‘15}展のお知らせです。 5月23日(土)~30日(土)まで目黒区自由が丘の大塚文庫で個展を開催いたします。 詳細、地図などはこちらをご覧下さい。 作品集『樹の滴』にも掲載されて…

『樹の滴――染め、織り、着る』出版記念の会を終えて

作品集『樹の滴――染め、織り、着る』出版記念の会が昨日無事終了しました。万障お繰り合わせてのご参会、本当にありがとうございました。岐阜から、静岡から、群馬からもお越しいただき大変有難く思いました。様々な立場や年齢の方の集まりでしたが、「美し…

「紬きもの塾’15」開講しました!

第7期「紬きもの塾’15」が今日からスタートしました。 今期は定員オーバーとなり混み合ってちょっと大変そう・・です。 愛知県、岐阜県からも参加していただきました。ご苦労様です。 今日はお一人お一人から紬塾参加の動機など伺ったのですが、少しご紹介…

「ケンヅナ」を編む

細い綿の糸束を三つ編みにしています。 結構長いです。 全部編みきると3本分です。 長いあいだ使いボロボロになりました。 紐の天地を変えたり、長さを詰めたりしながら一番擦れるところを少しずらす工夫もしながら使います。 しかしもうこれは限界になりま…

桜が満開の中、反物の仕上げをしました!

工房の大山桜も今日満開となり、そしていきなり散り始めました。 こんな現象はここへ来て初めてのことだと思います。 あわてて急遽、明日の夕刻より花見楽しみます! 花びらが散り始めた中で反物の伸子仕上げをしました。 午前中は風も穏やかで乾燥気味でし…

「小さき声のカノン――選択する人々」観てきました!

3月7日に公開された「小さき声のカノン――選択する人々」(鎌仲ひとみ監督作品)を先日渋谷のシアター・イメージフォーラムで観てきました。平日でしたが満員でした。上映のスケジュールなどはこちらから。 ☆福島で暮らす選択をした小さな子供を含む一家を…

『現代工芸論』が都立高校の入試問題に採用されました!!

以前のブログ記事でもご紹介しましたが、昨年4月に出版された笹山央『現代工芸論』(蒼天社出版)の第三章「美しいもの」であること の中の4.取合せの美の項が都立高校国語の入試問題に採用されました。 昨日の朝刊に問題や回答が挟まれていました。 とて…

煌く紬はどこから来るのか

3月7日に櫻工房で行われます「かたち塾」第2回[気韻を軸に“紬織・水墨画・現代美術”]では光を受けてガラスの粉を撒いたかのように煌く布の様子を見ていただきたく午前中の開始にいたしました。 晴れるといいのですが・・・ 画像は機にかかっている状態の梨…