
第17期「紬きもの塾26」がスタートしました。
今期も5名の方と行います。
今年も北陸、関西など遠くからわざわざ参加してくださいました。
お近くの方にせよ、この敷居の高い紬塾へ勇気を出してお越しくださり、感謝申し上げます。
みなさんに自己紹介をしていただきましたが、それぞれの方が自分の気持ちや仕事の本質に触れたいのだということだと思いました。ただ着物や紬が好きとか、知識を得たいではない、織物や着物を通して自分と向き合いたいのだということを感じました。
お一人、第1期2009年の紬塾に参加された方が2回目の参加となりました。
初回はテストケースのようなところもあり、当時からすると、内容も盛りだくさんになっていますので、また新鮮な気持ちで聴いてもらえると思います。
毎回同じことを申しますが、紬塾は知識を深めるというよりも、自分が観て触れて体感してもらうことを重視しています。自分が、何か気づきや発見があればよいと思います。
そして、いつものように桜染めの2タイプの私の私物の着物を羽織ってもらいました。
自然光だけで自分に似合う色や風合いの違いなどを見てもらいました。
畳まれた状態と羽織った時とで色も布の光沢、表情も違うことに驚かれていました。
上の写真は少しトリミングしたりして、顔がはっきりしないようにしていますが、みなさん、初対面の方同士が緊張から解かれる瞬間でもあります。
さて、いつもと同様、初回の私の装いは、修業時代の最後に、宗廣先生から一反分の真綿を頂き、母の為に夜なべでつむいだ太い糸で織った井桁絣の着物。染料は乾材の阿仙と丹殻、藍です。もの創りの原点、私の原点となる紬です。

木綿の紺絣の一番オーソドックスなものは井桁絣か蚊絣と思いますが、その基本技術を修業の最後に確認したかったのです。基礎は何事においても大事なことだと思います。
みなさんにもしっかりしていて柔らかな風合いを触って確認してもらいました。
織りの密度や糸の太さ、糸の性質などと関係します。
もちろん織り方の良しあしもありますが・・。
そういう技術の核心となる部分も含め、次回からお話しします。
帯は半巾帯プロジェクトで10本織った内の最後の1本です。
最終的に自分用になりました。一本がひと柄で、締め方によって色柄が違ってきます。
締めるには難易度がかなり高い帯です。(^-^;

床の間には山口長男の水墨画「群」を掛けました。春、草が萌え始め馬や羊などの草食動物が美味しそうに草を食む姿を想像します。

紬塾では毎回床の間の絵を掛け変えています。
また庭に花のある時には生けることもあります。
この日は庭のリンゴが花を咲かせていましたので、一枝手折ってきました。

江戸切子扁壺花器は小川郁子作。
部屋には何かしら花を飾りますが、立派な生け花ではないのです。今なら庭の草々です。季節を部屋の中でも愉しみたいです。

今期も充実した会になるよう務めますので、ご参加のみなさまよろしくお願いいたします。
紬きもの塾主宰/中野みどり