紬塾第3回「「とことん着尽くす― 着物の更生・運針」を開催しました。
いつものような話ですので詳細は割愛しますが、去年のブログ
もよろしければご参照ください。
あまりブログでは触れてこなかった点では、着物を着るなら、尺指しに慣れようという話もしました。
持ってない方は買ってくださいね、という話をしたら、全員が持っていました。(*^^)v
紬塾としては珍しいことです。(^^)/
竹製の物指しの生産も減ってきているようです。
センチメートルで着物や帯の寸法を覚えるよりも、鯨尺の方がシンプルで覚えやすいです。
着物は1~2mmの多い少ないを気にするまでもないですし、メートル法に直したければ、1尺≒37.9cm 大まかには1尺を38cm、1寸=3.8cm、1分=3.8mm。更に大まかに、1寸は約4cmと掴んでおけばいいと思います。
慣れれば何ということはないです。
布をとことん使う話もしたのですが、戦前の暮らし、戦後も暫くは布を大事にしました。使えるところは小さな布になっても接ぎ合わせ、別布を足すのは当たり前のことだったと思います。
今は自治体で古布ゴミを分別するところも多いと思いますが、まだ着られる服をゴミに出すというようなことはあり得ませんでした。
また、当時は浴衣というものが、夏の衣料としてまだ残っていましたから、その使い古しをおしめにするのは当たり前ではなかったでしょうか?
その後昭和40年代頃は新しい晒から、出産前におしめに縫うということを私の姉などはやっていました。
さて、そのおしめを縫うのはまさに運針が必要なのです。

今期の方はご自分で針仕事をなさる方も多いのですが、「運針」はできないと言うことでしたので、最後の10分ほどの時間でしたが、手ぬぐいなどに糸をつけない針で、型を覚えてもらいました。
驚くことに、みなさん吞み込みが早く、いつも一苦労なのですが、助かりました~。
次回の10月まで、自宅で今度は糸を付けて練習してもらいます。
成果を楽しみに拝見します。(*^^)
そして、それぞれの方の日々の中で、とことん使っているか、環境に配慮して暮らしているかを伺いました。
みなさん”意識高い系”の方ばかりで、私も勉強になることがありました。
衣食住に分けて、いくつか挙げてもらいました。
衣は、買う時によく吟味して、良いものを選び、繕いながら長く着ている。あるいはリサイクルのものでもブランドの縫製や質の良いものを選ぶ。手縫いの服を家庭着にしている‥など。
食は、添加物のないものや、手作りの保存食、生ごみ用のプランターを使っている。コーヒーフィルターを使い捨て用ではなく、晒を使っている、自家用に野菜を無農薬で育てている・・など。
住ではエアコンの使用を抑えるために簾を2重にして使う、涼しい衣服を手縫いしている、米のとぎ汁を洗いものや植木の水遣りに、風呂残り湯も散水に、合成洗剤は使わない、石鹸かアルカリ剤など。ふのりのシャンプーという方もありました。
空き箱や包装紙も何かに再利用。
いろいろ他にも着物に関することもありましたし、素晴らしい取り組みと思います。
結局、「3R」と言われる、1.リデュース、2.リユース、3.リサイクルをしっかり実践されていると思いました。
この話の締めは、今回は時間がなくできませんでしたが、最終回にでもしたいと思います。環境の話は着物の創作や、着ることと関わってくる大事なことなのです。
時間がなくて私の取り組みの話はあまりできなかったのですが、食品や雑貨類などは生活クラブで購入しています。生活クラブは安全性と、国内の生産者を購入することで支援する、みんなで支える仕組みになっています。
消費材の入ってくるピッキング袋は回収され、また作り替えられます。チラシ、注文用紙も紙製品にリサイクル。リターナブル瓶、牛乳瓶、卵の紙パックはリユースされます。返却には洗ったり、シールを切り取ったり少し手間はかかりますが当然のやるべきことと思います。
あと、海や空気を汚す、マイクロプラスチックもとても気になります。妊婦の血液からもプラスチックが検出されているといいます。プラスチックを可能な限り減らす努力をしています。
ポリ袋を荷物の発送など仕事で使うもの以外で買うことは滅多にありません。冷凍保存用に食品用のものを10年に1回くらい買いますが、安易に使わないよう気を付けています。ラップも5年に1本買うくらいです。外出でもペットボトルは滅多に買うことはありません。マイボトルを持参します。洗い桶はアルミやステンレスを使っています。
食パンや、袋菓子などの空き袋は生ごみを捨てる時に再利用しています。
ゴミ捨ての為にわざわざ新しい袋を買うのは無駄です。
束子類はほぼ天然素材です。固いタイプと、棕櫚の柔らかいもの、セルローススポンジや笹和紙を台所では使っています。洗濯ネットは気になるところですが、洗濯回数を減らすことで抑制しています。
洗剤は炭酸塩(アルカリ剤)と純石鹸です。台所も固形純石鹸と磨き砂と重曹、クエン酸です。
柔軟剤は香害問題が言われて久しいですが、この近所からも柔軟剤の臭いがしてきて、とても困っています。小さな子供やペットには特に有害なものですが、どうしてこれほど情報のある時代に無知なのでしょう。自分の知りたい情報にしかアクセスしないネット社会のせいでしょうか?
柔軟剤は使用をやめても洗濯槽にこびりついた(業者呼ばないと取れない位)柔軟剤がずうっと臭い続けます。マイクロプラスチックも含まれていますので、川や海を汚します。処分するときはぼろ布や紙に浸み込ませ、燃しゴミとして出してください。
洗濯バサミは戸外には出しっぱなしにしないようにし、劣化してきたものは燃やせないゴミに出します。
環境問題に関心の高い議員や政党、企業を選ぶことも大切です。ただ、今や時すでに遅しの感もありますが、諦めずに・・。
今までも紬塾に来た方で、あまり環境のことを考えていなかった方が、考えるようになったと言ってくれ、良いことだと思っています。


さて、床の間には庭の紫陽花から2種、手毬咲きを活けました。
絵は、岸野魯直筆「蟹」です。荒い糸のタイ木綿に描かれた作品です。かなり滲んでいますが、「蟹」を感じさせます。

私はこの回には必ず着ている此の手縞と、着物から仕立て替えられた、芭蕉布の帯を合わせました。
大小の十字絣の飛び柄も美しいシンプルな帯。
いつものごとく、着付けがあれ?ですが・・これは参考にしないでくださいね。^_^;
